衝撃!?ナス入りパスタを実食!
今日は、自分にとって人生の中でも稀にしかない歴史的な日になった…
私はナスが嫌いだった。
どうして嫌いなのかと問われれば、理由ははっきりと答えられない。
なぜならナスを食べたことがなかったからだ。
いや、正確には食べたことはあった。
それも10年以上前のことだ。
その時の記憶によると、ナスは不味い食べ物らしかった。
実は、なぜ嫌いになったのかよく覚えていないのだ。
その曖昧とした記憶がずっと今まで自分をナス嫌いにさせていた。
十数年もの間、ナスを拒否し続けてきた。
まるでそこまで仲の良くなかった友人同士がケンカ別れして二度と口を聞かなくなってしまったかのように。
しかし、その修復が不可能に見えた関係性はあっけなくひっくり返ってしまったのだった。
会社の上司と仕事の合間にイタリアンレストランで昼食をしていた時のこと。
そのレストランは初めて来る場所だった。
席に着き、何を頼もうかとト○ザラスに連れてこられて好きなものを買ってもいいよと言われた5歳児のような気分で選んでいたら、上司が不意に言った。
「このパスタ食べれる?」
見ると、ナス入りのパスタだ。
「私、ナス嫌いなの知ってるでしょう笑」
筆者は上司によくからかわれる。
上司曰く〈年下の特権〉というやつらしい。
上司は何をそんなに気にしているのかわからないという感じにこう言った。
「筆者が食べたのって、油すってないやつじゃないの?ちゃんと油すったやつっきゃ美味いよ」
油をすったナス?
なんだそれ。
私はまったく聞き覚えがなかった。
そんなものお世辞にも美味いとは思えない。
嘘に決まってる。
どうせいつものように嘘をついてからかっているんだ。
そうやって食えないとわかっているくせに、そのリアクションを見て心の中でケラケラと笑っているに違いない!
こいつはそんなやつだ。
しかし、よく考えて見ると、食べたこともないくせにそこまで拒否するのもおかしい話だ。
仕方なく、上司に乗せられて食べてみることにした。
注文はピザとパスタにコース料理のセットとなった。
注文の後、料理が運ばれてくる。
頼んだパスタにはしっかりとナスが絡まれていた。
これを食べれるのか?
長い間立ち続けていたのだ、今食べたら自分に何が起きてしまうかわかったもんじゃない。
生まれて初めて近所のおばさんに出会った子どものようにナスを前にして硬直してしまった。
ナスを前にして”為す術”がなかった。
しかしこのままナスに屈していいのか。
今食べなければ、ナスを食わないまま、一生を終えてしまうだろう。
それでは後味の良くないものを残すことになる。
よし!と、
意を決してナスを口に放り込んだ。
・・・
・・・
その瞬間、時が止まった。
う、美味い…
今まで不味いと信じ続けてきたものが普通に美味かったという衝撃。
そして口に広がるジューシーなナスの味。
パスタとの絶妙なマッチが病みつきになりそうだ。
それは表ではいつも毒ばかり吐いている人が、裏では子どもに風船を配っていたという衝撃に似ている。
こうして自分はナス嫌いをあっけなく克服した。
後で聞いたのだが、ナスは生では大体の人が食べないらしい。
もしかしたら生に近いナスを食べたから嫌いになったのかもしれない。
というお話でした。
ナポリの窯はピザやパスタなど美味しいイタリアン料理が揃っているので
是非一度食べに行ってくださいね♪
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